鉄道ジャーナリスト blackcatの鉄道技術昔話

blackcatk.exblog.jp
ブログトップ
2018年 03月 01日

気動車発達史 13 急行形気動車の開発と発展 キハ28・58 第1話

皆様、本日も気動車発達史と言うことでお話をさせていただこうと思います。
今回は、国鉄時代、急行形の代表格、キハ28・58形を取り上げてみたいと思います。
キハ44500でスタートした、液体式気動車は非電化区間における無煙化のエースとして発展を続けてきました。
DMH17系エンジンは改良により180PSまでアップしたとはいえ、非力であることは否めず、勾配区間では極端に速度が下がってしまうと言う問題がありました、その問題もDMH17系エンジンを2台搭載することで暫定的な解決を図る事が出来ました。
その後、10系客車に見られる軽量構造の手法を応用したキハ55が誕生するに及び本格的な優等列車に気動車が使われる時代となりました。
キハ55は好評を持って迎えられましたが、キハ55形は準急用として計画されたため、従来の客車急行を置き換えるには更に居住性を改善した車両を誕生させる必要があり、こうして誕生したのがキハ58を代表形式とする急行形気動車と呼ばれるグループでした。
キハ58系列の気動車の特徴は、車体幅が2900mmまで広がったことで車内が広くなったこと、特急形で採用されたDMH17H系エンジンを搭載したことで静粛性を高めることに成功したこと(浮き床構造なども功を奏していました。

キハ28・58系気動車の分類
一般的にはキハ58系と一括りにされがちですが、大きく分けて次のような分類が出来ます。
  • キハ27・56・キロ27・・・・北海道で活躍したキハ58系列 二重窓を持ち、窓は少し小さめ
  • キハ57・キロ57・・・・・・信越線のアプト区間を通過するための車両
  • 一般向  キハ28 キハ58 キロ28 キロ58・・・一般的にキハ58系という場合この系列を指す
もちろん細かく分けていけば、製造年次による設計変更など、個々の番台区分等もありますが、その辺は省略させていただきます。
最初に開発されたのは北海道向け
a0091267_00145345.jpg
キハ56型気動車

気動車の形式が示すように、最初に開発されたのは北海道向けであり、キハ22同様の耐寒耐雪設備が設けられました。
その次に開発されたのが、信越線のアプト区間通過に向けて開発されたキハ57・キロ27形気動車でした。
この気動車の特徴は急行気動車でありながら空気バネを採用したことでした。
これは、定員乗車でバネが沈み、ラックレールに基礎ブレーキ装置や床下機器が接触しないように考慮されたもので、急行気動車として初めてディスクブレーキ方式が採用されました。
キハ81で採用されたDT27・TR67をベースに、ディスクブレーキに設計変更したものでした。
a0091267_00145331.jpg
キハ57形気動車

気動車のディスクブレーキは、電車のサハ車に見られるようなディスクを挟む方式ではなく、車輪裏側に設けたディスクを押しつける(車輪ディスク方式)方式であり、保守する立場からは不評だったそうですが、ブレーキ性能は良かったそうで、その後の80系気動車(キハ82を含むグループ)にも採用されました。
a0091267_00145313.jpg
キハ57系に採用されたDT31形台車

余談ですが、キハ81もその後台車をキハ82系列と同じ台車に交換しており、従来の台車はキハ28やキロ26に振り替えられています。
キハ57系列以外は、キハ55後期形と同じ、金属バネ台車のDT22A・DT22C(動力台車)・TR51Aが採用されました。
a0091267_00145382.jpg
DT22形台車


国鉄急行用気動車の顔 キハ28・58
a0091267_00145386.jpg
さらに、それ以外の急行列車用車両として誕生したのがキハ28・58でした。
電車と違って気動車の場合はコストダウンを求められる傾向にあり、普通車(当時は2等車)座席背面が電車ではモケット貼りでしたが、キハ82では化粧板になったり、横引きカーテンが気動車では 省略されて、巻き上げ式カーテンになったり、かなり省略される部分がありました。
キハ58系列で見てみますと、同時期の153系電車がパノラミックウインドウを採用していたのに対して、平面ガラスであったり、スカートが省略されるなどしていました。
最もその差が顕著だったのはグリーン車(当時は1等車)で、急行用としてデビューしたサロ152は照明カバーが設けられていたの対して、キロ28(キロ58含む)では、下降窓こそ採用されたものの照明にはカバーが省略されるなど格下という印象を受けたものでした。
また、台車も前述のとおり、153系は空気バネのDT24・TR59でしたが、キハ58系列では、コイルバネの気動車標準台車DT22・TR51が採用されており、全体的にコストダウンを意識した車両になっていました。

画像は全て、wikipediaから引用

続く。

********************************************************
取材・記事の執筆等、お問い合わせはお気軽に
blackcat.kat@gmail.comにメール
またはメッセージ、コメントにて
お待ちしております。

国鉄があった時代 JNR-era
********************************************************


[PR]

by blackcat_kat | 2018-03-01 00:22 | 気動車


<< 気動車発達史 14 急行形気動...      気動車発達史 12 特急形気動... >>