カテゴリ:貨車( 2 )


2017年 04月 23日

冷凍コンテナの話

皆さまこんばんは、3週間近く放置してしま申し訳ございません。
本日は、昭和42年に試作された冷蔵コンテナのお話をさせていただこうとと思います。

国鉄時代に試作されていたクールコンテナが有ったそうです。

国鉄線昭和42年10月号の記事から引用させていただきます
a0091267_21364395.png
試作品のR91形コンテナ
元々冷蔵車は誕生以来、氷式もしくはドライアイス式で使われていましたが、昭和30年代後半から、コールドチェーンの考え方が浸透したことから、国鉄でも昭和37年にはレ90(ディーゼルエンジンで発電機を駆動して冷凍機を動かす電気式とと、ディーゼルエンジンで直接冷凍機を動かす直結式が試作されました。
a0091267_21392947.jpg
画像は、100年の国鉄車両 交友社から引用
この冷蔵車は、マイナス5度~20度の間で一定の温度に調整できるように設計されていたそうで、自動車(トラック)ではこうした冷凍システムが装備された車が増えつつあった時期であり、アメリカでも半ばそうした輸送は常識になっていたそうです。

5tコンテナによる冷凍コンテナを試作

国鉄としても、技術課題として、昭和42年に2両の冷凍コンテナが試作されたそうです。

昭和42年8月上旬には試作車のコンテナが完成し、各種試験を実施されたと記録されています。
コンテナの概要は、5トンコンテナに国産冷凍機を動力源として取り付けることとしたもので、その仕様は下記のようなものでした。
ア)幅2300mm、高さ2350mm、長さ3240mmの中で着脱可能な動力源を含む冷凍機にユニットを取り付ける
イ)冷凍機を付けることによって減少する内容積が出来るだけ少ないことにする(R10形の11㎡に比して10㎡弱)
ウ)狭いコンテナ内の一隅から冷風が吹き出し均一に分散する
エ)コンテナの重心位置と荷役機械の関係(からの場合は350mmユニット側に重心が移るため)
オ)動労運送中にデイゼル機関の排気処理や騒音を出来るだけ少なくする工夫
a0091267_21343249.png
取扱面について
詳細な寸法は書かれているのですが、冷凍装置は「独立ユニット」とのみ書かれており直接式だと思われます。
冷凍能力は外気温40℃で貨物室内の温度をマイナス20℃に保持でき。72時間運転が可能(予冷したものを積載することを前提)となっています。
なお、エンジンの異常、過熱等の場合はエンジンが自動停止するように設計されており、異常表示灯が点灯するようになっていました。

ただ、こうして作られた試作コンテナですが結局国鉄としては冷蔵コンテナに関しては国鉄が冷凍貨物輸送自体にあまり興味を示さなくなってしまったのか結局量産されることはありませんでした。

歴史にIFはありませんが、仮に国鉄がコールドチェーンの流通システムを国鉄が中心になって構築していれば鉄道コンテナによる鉄道輸送はもっと発展していたかもしれません。

取材・記事の執筆等、お問い合わせはお気軽に
blackcat.kat@gmail.comにメール
またはメッセージ、コメントにて
お待ちしております。

国鉄があった時代 JNR-era




[PR]

by blackcat_kat | 2017-04-23 21:44 | 貨車
2017年 03月 23日

貨車ブレーキのお話、足ブレーキのお話。

皆さまこんばんは、本当に久しぶりに更新させていただきます。画像は、京都の鉄道博物館に保存展示されている、ワム車の足ブレーキ部分をアップで撮影したものです。
a0091267_20354511.jpg
こうした、古い2軸貨車自体が殆ど廃車されてしまいましたので若い方ご存じない方も多いかと思いますが、1984年(昭和59年)まではこうした貨車が一般的であり、操車場と呼ばれる貨物の仕分けをするところでは数多くのこうした貨車を入替するために連結手が貨車に飛び乗ってブレーキをかけていたものでした。
a0091267_20423429.jpg
天鉄局のアルバムから

画像では判り難いですが、貨車に乗ってブレーキをかけている図になります。
ただ、このブレーキの装置が昭和27年頃までは上記の写真のような構造ではなかったそうで、ブレーキを踏んでもシューは固定せず、ピンを差し込む構造になっていたそうです。
a0091267_20451724.jpg
画像は当時の改良型の写真(第1図)(ブレーキイージー8形)

実際には、走行中に作業をしていたため、熟練を要するとともに触車事故なども多く、問題であったと昭和28年の国鉄線で出てきます。
a0091267_21072140.jpg
下記は当時の国鉄線昭和28年2月号に掲載されていた記事から引用させていただきます。
この記事によりますと、

一部本文から抜粋
簡易側ブレーキの取付
 従来からおこなわれている貨車のピン止式ブレーキについては、テコから足をすべらせたり、あるいは
いはピンをさず時尻を突き出したために傷害を受けるというような面、又は貨車の転動事政が各地に発生するといった面からこれが対策について研究されていた・・・一部略
改良された簡易側ブレーキは第一図に見られる通りである.本機の取付により、従来はビンの差し込みにかなりぶ熟練を嬰したのに比べ、新規採用の連結手も直ちに仕事につけうる点、傷害事故防止に役立つ点、制動効果が大きく.制動時分、制動距離が短縮される。

a0091267_20492266.jpg
出典 公益財団法人 交通協力会 国鉄線昭和28年 2月号から引用

a0091267_20270840.jpg
京都交通博物館で保存展示されているヨ50000緩急車

併せてこちらもご覧くださいませ。

http://blogs.yahoo.co.jp/blackcat_kat_2014/14320098.html

[PR]

by blackcat_kat | 2017-03-23 21:10 | 貨車